2022年2月25日金曜日

楽譜について

6歳からクラシックピアノを習い出して、ずっと楽譜と付き合って来ました。

子供の頃はピアノの先生の選んでくれた楽譜で演奏しました。そのころの楽譜を開いてみると、先生の書き込みがたくさんあります。何度注意されても私がうまく弾けなかったところは真っ赤に印が付いています。でも残念なことに日付けが書かれていません。『これはいつ頃に何歳で弾いていたのかな?』と思いいます。だから、自分の生徒さんの楽譜には必ず日付けを入れるようにして来ました。

大人になってからは楽譜を自分で探すようになりました。一つの曲に対して様々な楽譜があることを知りました。世界中の楽譜出版社がどれぐらいあるのかわかりませんが、現代のネット社会では、探せばいくらでも出てきます。輸入楽譜は高価です。大きな楽器店の楽譜売り場に行くと、長時間過ごしてしまいます。

ショパンのノクターン

楽譜に書いてある運指(指使い)やテンポ設定、強弱、装飾音などは出版社によって違うことがあります。校訂した人によるのです。ひとつの楽譜通りに弾いてみてプロの演奏家たちの録音を聞くと、必ずしも同じではありません。人それぞれ違って面白いです。作曲家が遺した譜面は、記録であって、絶対にその通りに弾かなければいけないとは限らないのでしょう。

作曲家について、年代や楽器の研究をしている人もたくさんいましす、研究書も出ています。プロの演奏家は、そういったことを勉強して自分の一番良いと信じる奏法で演奏するのでしょう。『何故そう弾くのか?』に対して、明確な説明ができるのだと思います。

バッハのインヴェンション

私はコンサートも録音も無縁の単なるピアノ愛好家なので、家のピアノで自分の好きな曲を美しく、楽しく弾きたいです。だから、楽譜を色々と集め、録音もたくさん聴いて(最近はYouTubeが便利!)弾き方を考えています。『ああ、綺麗だなあ〜』と思えるように練習しています。なかなか上手くならない箇所があるとイライラしますが、運指を再考したり、テンポを変えたり工夫します。

自分の技量に合った曲でないと最後まで完璧に弾けないまま挫折してしまうので、判断が難しいところです。それで、以前発表会などで弾いていた曲をもう一度ちゃんと弾けるように練習してみようと思います。20年前ぐらいの録音を聴くと『あら、頑張っていたのね、ワタシ・・・』と思うのです。

2000年から義父と同居して、2011年までお世話しました。102歳で亡くなりました。また、息子の病気などで生活が落ちつかない時期もありました。スピネット、アコーディオン、オカリナといった楽器にも手を広げ、バンド活動もあったので、ここしばらくピアノ曲にじっくり取り組まないでいました。指が動かなくなってしまったけれど、年の功で耳は肥えてきています。

コロナ禍が2年も続き、ステイホームが当たり前になった今、ピアノ演奏に取り組む気持ちになりました。毎日楽譜とにらめっこです。


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