<< 6月2日(金)>>
東京都千代田区のベヒシュタイン・セントラム東京で行われたイベントに行きました。
私のピアノはドイツ製のベヒシュタイン社グランドMです。ベヒシュタインピアノでバッハを演奏する生演奏が聞けるとあって、予約していました。
当日は台風2号による荒天で、交通機関に影響が出ていました。行くかどうかを考えましたが、中止のアナウンスも無いので頑張って出かけました。
サロンコンサートなので、大ホールには無い臨場感があります。演奏者の息遣いや細かい指の動き、ペダリングなどが目の前で鑑賞できるので有意義でした。とても参考になりました。
福田さんはベヒシュタインピアノでバッハを録音したCDを発売したばかりで、調律技術者の加藤さんとの対談も交えながら、ピアノの特性を解説する時間もありました。
ベヒシュタインピアノはドビュッシーやリストの作品を演奏するのに適した楽器と言われていますが、バッハのような2声、3声、4声・・・にこそ真価を発揮するように思います。
何故なら音の独立性が良く、濁らないからです。鮮明に各声部を際立たせます。それは演奏する時に怖いことでもあります。ごまかせません。ほんの少しのタッチの曖昧さも分かってしまいます。そしてそれを聞き分けることができる耳を育成するのにとても有効です。
バッハのインベンションとシンフォニア30曲をじっくり生演奏で聴いてみて、改めて『残りの人生これだけで良くない?』と思わせられました。古典ではありますが、ジャズのようにも感じます。古いところから現代まで、全てを複雑に網羅しているバッハの凄さに脱帽です。
とても身近な雰囲気の曲から、複雑怪奇な音世界まで、福田ひかりさんの演奏姿を借りてバッハがすぐそばに居るようでした。とりわけシンフォニアNo.9は感動しました。
私の記憶だと、インベンションは確か小学生か中学生の時に初めてレッスンを始めたと思います。YAMAHAのアップライトピアノで、先生や親に叱咤激励されながら弾いていたのです。
これは小学生時代に使っていた楽譜です。
当時の私の先生は楽譜に練習した日付けを書いてくれていなかったため、残念ながら私が何歳の時にこの楽譜を使い始めたのかわかりません。
私は自分の生徒の楽譜に必ず西暦から日付けを書くようにしています。
あれから50年以上が過ぎて、私はまたベヒシュタインピアノでインベンションやシンフォニアと向かい合っています。
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